ケトン体をエネルギーにする体質を作り痩せる、ケトン体ダイエット(アトキンスダイエット)があります。
しかし、この方法については、栄養面について様々な批判的な声もあるようです。
また、はじめの2週間は、摂取カロリーの5%(20g程度)まで糖質を減らさなくてはいけません。これは、誰にでもできる方法ではありません。
そこで今回は、斎藤糧三医師のケトジェニックダイエットの方法と効果をご紹介します。
斎藤糧三医師とは?
機能性医学の第一人者で、日本機能性医学研究所CEO、ナグモクリニック東京院医師、日本ファンクショナルダイエット協会副理事長。
著書には、『腹いっぱい肉を食べて1週間5kg減!ケトジェニック・ダイエット 』、『糖質制限+肉食でケトン体回路を回し健康的に痩せる! ケトジェニックダイエット』、『慢性病を根本から治す~「機能性医学」の考え方~ 』などがあります。
ケトジェニックダイエットとは?
ケトン体に注目したダイエット方法にはアトキンスダイエットがあります。
アトキンスダイエットは、ロバート・アトキンス医師が1972年に出版した「Dr. Atkins’ Diet Revolution」が、2000年代にアメリカでブームになり注目されたダイエット方法です。
日本では、ケトン体ダイエット、ローカーボダイエットなどとも呼ばれています。このダイエット方法は、はじめの2週間では糖質を摂取カロリーの5%(約20g)に制限します。その後は少しずつ糖質量を増やしていきます。
詳しくは、こちらの記事を参考にしてください。
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ケトジェニックダイエットは、機能性医学に基づき、病気の治療や健康的に痩せることを目的に、医師が考案したダイエット方法です。
ケトン体でダイエット?
ケトン体とは、糖エネルギーに変わる「第二のエネルギー」と言われています。
通常私たちは、炭水化物などの糖質を分解しエネルギーにしています。この糖質(ブドウ糖)が枯渇すると、脂肪を分解し発生するケトン体をエネルギーにします。
つまり、脂肪を分解してケトン体をエネルギーにする体質を作ることで、効率的に体脂肪を燃やすダイエット方法です。
ケトジェニックダイエットで期待できる効果・メリットは?
短期間でのダイエットが可能
ケトジェニックダイエットでは、はじめの2週間で効果が出ると言われています。もちろん個人差はありますが、2〜5キロの減量に成功している人もいます。
筋肉量を極力減らさずにダイエットできる
食事量を減らすダイエットや、ただ糖質を減らす糖質制限ダイエットでは、栄養が不足してしまい筋肉量を減ってしまう可能性があります。
しかし、ケトジェニックダイエットでは、栄養不足にならないように考慮されているため、筋肉量を極力減らさずにダイエットできます。
アンチエイジング効果
ケトジェニックダイエットは、脂肪を分解して作られるケトン体をエネルギーにできる体質にする方法です。このケトン体には抗酸化作用があることがわかっています。
また、ケトン体が分泌される際に、寿遺伝子(サーチュイン3)が関与していることもわかっています。
カロリー計算は必要ない
ケトジェニックダイエットでは、カロリー計算をする必要はありません。カロリーよりも、何を食べるか、または避けるかが必要となります。
斎藤糧三医師のケトジェニックダイエットの食事方法
斎藤糧三医師が提唱するケトジェニックダイエットの食事方法は、以下のようになります。
摂取すると・避ける食べ物
【毎日摂取するもの】
- 肉・魚・卵・大豆(たんぱく質)
- 葉野菜・きのこ・果物(ビタミン・ミネラル・食物繊維)
- 中鎖脂肪酸・オメガ3系脂肪酸
【食べても良いもの】
- イモ類
- 根菜類
- 乳製品
- ナッツ類
- オメガ9系脂肪酸
【なるべく避けるもの】
- 炭水化物
- オメガ6系脂肪酸
【避けるもの】
- 砂糖
- 菓子
- 清涼飲料水
糖質量は1食20g以下
斎藤医師のケトジェニックダイエットでは、1食の糖質量は20gまでとしています。
ただし、100gあたり10g以下の食べ物は、含めないとしてます。
アトキンス医師が提唱したダイエット法や従来の糖質制限ダイエットと比較しても糖質の摂取については緩くなっています。
たんぱく質は体重1kgあたり1.2~1.6g
斎藤医師のケトジェニックダイエットでは、たんぱく質量の目安があります。それは、体重1kgあたり1.2〜1.6gです。体重50キロなら60〜80gが目安となります。
食物繊維は20g以上
食物繊維は1日に20g以上摂取することを推奨しています。そして、野菜ときのこは、たんぱく質食材と同量を推奨しています。
お肉を100g食べた場合、野菜・きのこを合わせて100g食べるということです。
ミネラルをしっかり
ミネラルでは、カリウム3.5g・カルシウム650mg・マグネシウム350mgを1日に摂取するようにしましょう。
オメガ3脂肪酸は小さじ1杯以上
必須脂肪酸のひとつであるオメガ3系脂肪酸は、エイコサペンタエン酸(EPA)・ドコサヘキサエン酸(DHA)・α-リノレン酸。青魚・えごま油・亜麻仁油などに多く含まれています。
オメガ3系脂肪酸と同じくオメガ6系脂肪酸も必須脂肪酸です。
普段の食事では、オメガ6系脂肪酸は比較的摂取されていますが、オメガ3系脂肪酸は摂取量が少ない傾向にあるため、意識的に摂取するようにしています。
ケトジェニックダイエットの疑問
カロリー制限したほうが良い?
このケトジェニックダイエットでは、カロリー制限はありません。カロリーのことを気にすると、この方法では成功できないと斎藤医師はおっしゃています。
カロリーを気にするよりも、ケトジェニックダイエットのルールにしたがって、しっかり食べることが大事です。
ケトジェニックダイエットの期間は?
ケトジェニックダイエットに実施期間は、1〜2週間を目安に行います。ただし、斎藤医師のケトジェニックダイエットは、緩めの糖質制限となったいるため、1ヶ月までは問題はないようです。
それ以降も続けたい場合は、1食の糖質40g以下(1日120g以下)のセミケトジェニックダイエットをお勧めしています。
ケトジェニックダイエットでおやつは食べて良い?
ケトジェニックダイエットでは、糖質の高いものや砂糖を使用しているものは、避けることになっています。ですから、一般的なスイーツも避けなくてはいけません。
ただし、ゼラチンや寒天を使ったものや、大豆粉・ふすま粉・おからを使ったスイーツは、糖質が低くなっているので、良いとしています。
また、カカオ比率の高いチョコレートも糖質は低くなっているので食べられます。
ケトジェニックダイエットの注意点
体質に合わない人もいる
ケトジェニックダイエットでは、糖質量を減らし、肉・魚などのたんぱく質を多めに摂取することになります。
そのため、これまでに穀物を中心にしていた人は、腸内細菌が草食動物型になっていることで、お腹の調子が悪くなることもあるようです。
まずは、1週間試してみて、体調が悪化する場合は中止しましょう。
肝臓・腎臓に疾患のある
ケトジェニックダイエットは、たんぱく質を多めに摂取するため、腎臓・肝臓に疾患のある人は避けましょう。
ケトジェニックダイエットとココナッツオイルは相性◎
ダイエット効果や美容効果で注目されているココナッツオイル。注目される理由は、その60%が中鎖脂肪酸であること。
中鎖脂肪酸は、摂取したあとすぐにエネルギーに変わるため、体脂肪として蓄積しにくいと言われています。そして、中鎖脂肪酸を摂取することでケトン体が多く作られることがわかっています。
ケトジェニックダイエットでケトン体質を作り、ココナッツオイルでケトン体を作るサポートをすることで更にダイエット効果が期待できます。
まとめ
ケトジェニックダイエットは、体に必要な栄養素を摂取しながら、ケトン体質を作り体脂肪を効率よく燃焼させるダイエット方法です。
興味のある人は、より理解を深めるために、斎藤糧三医師の著書『腹いっぱい肉を食べて1週間5kg減!ケトジェニック・ダイエット 』、『糖質制限+肉食でケトン体回路を回し健康的に痩せる! ケトジェニックダイエット』を読んでみることをオススメします。
食べて痩せる方法では、渡辺信幸医師のMEC食や長谷川香枝さんの肉ダイエット注目されています。
こちらの記事も合わせて読んでみてくださいね。
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