ダイエットするには、基礎代謝量を上げると痩せやすくなると言われています。最近の体重計では基礎代謝量を測れるものも多いのですが、基礎代謝量がどれくらいなのかわからない人もいますよね。
そこで今回は、基礎代謝量の計算式をご紹介します。
5種類の基礎代謝量計算方法
基礎代謝量の計算には、主に5つあります。
- 厚生労働省の計算方法
- ハリス・ベネディクトの計算方法
- ハリス・ベネディクト(日本人向け)の計算方法
- 国立健康・栄養研究所の計算方法
- 国立スポーツ科学センターの計算方法
これらは、それぞれ計算方法が違い、性別・年齢・体重・身長が同じでも、基礎代謝量には誤差があります。
厚生労働省の計算式
厚生労働省では、基礎代謝基準値を元に基礎代謝量の目安を算出します。
基礎代謝基準値 | ||
---|---|---|
年齢 | 女性 | 男性 |
1~2歳 | 59.7 | 61.0 |
3~5歳 | 52.2 | 54.8 |
6~7歳 | 41.9 | 44.3 |
8~9歳 | 38.3 | 40.8 |
10~11歳 | 34.8 | 37.4 |
12~14歳 | 29.6 | 31.0 |
15~17歳 | 25.3 | 27.0 |
18~29歳 | 22.1 | 24.0 |
30~49歳 | 21.7 | 22.3 |
50~69歳 | 20.7 | 21.5 |
参照:日本人の食事摂取基準
厚生労働省での基礎代謝量の計算式は、基礎代謝基準値(kcal/kg 体重 /日)×基準体重(kg)となります。
【例】女性・20歳・55キロの場合
22.1(基礎代謝基準値)×55(体重)=1215.5kcal(基礎代謝量)
ただし、厚生労働省の計算式では、筋肉量が考慮されていません。筋肉量の多い人は、基礎代謝量も高くなります。そのため、一つの目安としましょう。
ハリス・ベネディクトの計算式
ハリス・ベネディクト(Harris-Benedict)の計算方法は、欧米人のために考えられた計算方法です。そのため、日本人がこの計算方法を使用すると、数値は高めに算出されます。
【女性】655.1+(9.56✕体重kg)+(1.85✕身長cm)-(4.68✕年齢)
【男性】66.47+(13.75✕体重kg)+(5.00✕身長cm)-(6.78✕年齢)
そこで、日本人用の計算式が以下のようになります。
【女性】665+(9.6✕体重kg)+(1.7✕身長cm)-(7.0✕年齢)
【男性】66+(13.7✕体重kg)+(5.0✕身長cm)-(6.8✕年齢)
【例】女性・20歳・155cm・55kgの場合
665+(9.6✕55)+(1.7✕155)-(7.0✕20)=1316.6kcal(基礎代謝量)
ハリス・ベネディクトの計算方法の場合身長も含めて計算していますが、筋肉量を含めていません。また、ハリス・ベネディクトの計算方法は18歳以上が対象になっていることも特徴の一つとなっています。
国立健康・栄養研究所の計算式
これまでにご紹介した計算式は、一般の人の体型を基準に考えられたものです。これに対し国立健康・栄養研究所が2000年以降の日本人データを基に作成された計算方法です。
計算式は、以下のようになります。
((0.1238+(0.0481×体重kg)+(0.0234×身長cm)-(0.0138×年齢)-性別*))×1000/4.186
*男性の場合:0.5473×1、女性の場合:0.5473×2で計算。
【例】女性・20歳・155cm・55kgの場合
((0.1238+(0.0481×55)+(0.0234×155)-(0.0138×20)-0.5473×2))×1000/4.186
=1200.597kcal(基礎代謝量)
国立スポーツ科学センターの計算式
これまでにご紹介した計算式は、一般の人の体型を基準に考えられたものです。これに対し国立スポーツ科学センターでの計算式は、競技者向け用に作られたものです。
この計算方法は、除脂肪体重から算出するものです。除脂肪体重とは、その名前の通り、体重から体脂肪分を引いたものです。
脂肪量(kg)=体重kg✕体脂肪率(%)
除脂肪体重(kg)=体重kg-脂肪量kg
基礎代謝量(kcal)=28.5✕除脂肪体重kg
参照:Japanese Journal of Elite Sports Support (JJESS)
【例】体重55kg・体脂肪率25%の場合
55✕0.25=13.75kg(脂肪量)
55-13.75=41.25(除脂肪体重)
28.5✕41.25=1175.625kcal(基礎代謝量)
基礎代謝量の計算式はどれが良い?
それぞれ計算してみると、誤差があります。では、どれが良いのでしょうか?
基礎代謝量の計算式は、どの方法も推定値なのでどれが正しいとは言えません。
体脂肪率が分かる人や、運動をしていて一般の人よりも筋肉量が多いと思う人は、国立スポーツ科学センターの計算式を使用。体脂肪率がわからない人は、その他の計算式で算出したものを目安にしてみても良いでしょう。
まとめ
今回ご紹介した計算式で算出した基礎代謝量は、あくまでも目安としてダイエット時に使用してみてください。
以下の記事では、基礎代謝量を上げる方法についてご紹介しています。参考にしてみてくださいね。
⇒基礎代謝を上げる方法15選!ヤセ体質になる簡単テクニック!
代謝量が低下してしまう原因のひとつに男性ホルモンがあります。これは女性にも関係しています。