ダイエットの基本は、摂取カロリーを抑えることが大切です。しかし、食事内容を間違えてしまうと、筋力低下につながりダイエット失敗を招いてしまう可能性が高まってしまいます。
筋肉を増やし代謝を上げるダイエットをするために、男性ホルモンダイエットがあります。名称は「男性ホルモンダイエット」ですが、男性のためだけのダイエット方法ではなく、女性にも適した方法です。
今回は、男性ホルモンダイエットの基本的なやり方と期待できる効果についてご紹介します。
男性ホルモンダイエット提唱者は?
男性ホルモンダイエットを提唱しているのは、埼玉県さいたま市浦和区にあるボディメイクスタジオBIANCA(ビアンカ)代表の田中賢さん。
ビアンカでは、女性を2ヶ月半で約25キロのダイエットに成功(91.8kg→66.5kg)の実績もあるボディメイクスタジオです。
ダイエット失敗と男性ホルモンの関係
ダイエットの基本と考えられているのは、摂取カロリーを抑えること、野菜をしっかり摂る、脂質は抑えると考えていませんか?もしそうなら、ダイエットで失敗してしまう可能性があります。
男性ホルモンは、脂質から作られます。しかし、カロリーを抑えるために、野菜中心の食事で脂質を抑える食事をしていると、男性ホルモンが低下してしまい、筋肉の低下・代謝低下・意欲低下につながってしまうのです。
筋肉は痩せやすく太りにくくするためや、メリハリボディを作るためには書かせません。しかし間違えた食事によって、リバウンドなどダイエット失敗の原因になってしまうです。
男性ホルモンダイエットでは、男性ホルモンを高く保つことに注目したダイエット方法になります。
男性ホルモンとは?
男性ホルモンは、いくつかの種類があり、これらの総称としてアンドロゲンと呼ばれています。
その中のひとつであるテストステロンは、男性ホルモンの大部分を占め作用が強いため、テストステロンを「男性ホルモン」と表現されることも多いようです。この男性ホルモンは、男性だけでなく女性の体内でも分泌されています。
男性ホルモンの働きは、以下のようなものがあります。
- 骨の形成
- 筋肉量を増やす・維持をする
- モチベーションを上げる
- 精神の安定
男性ホルモンダイエットの基本的な方法(食事・運動)
たんぱく質・脂質を中心の食事
たんぱく質は、身体を作るために必要な栄養素。そして、ホルモン生成には脂質も欠かせません。
男性ホルモンは、脂質が主な原料となっています。ダイエットのために脂質を減らすというのは、男性ホルモンの低下を招いてしまうので、逆効果になってしまいます。
脂質の中でも男性ホルモンを増やすと言われている脂肪酸が、飽和脂肪酸・一価不飽和脂肪酸です。これらを含む食品は以下の様なものがあります。
- お肉
- たまご(黄身)
- アーモンドなどのナッツ類
- ココナッツオイル
- チーズ
- アボカド
糖質は控えめにする
多くの人に知られるようになった糖質制限ダイエットですが、男性ホルモンダイエットの場合でも、糖質は控えたほうが良いです。これは、糖質を摂ることで、男性ホルモンが減ってしまうためです。
2009年アメリカでの研究では、ブドウ糖を75g(白米200g相当)摂取した場合、血中テストステロン(男性ホルモン)が15〜25%減少したという結果が出ています。
大豆製品も控える
納豆や豆腐などの大豆製品は、美容やダイエットに必要な栄養素が豊富に含まれている食品です。積極的に食べている人もいるのではないでしょうか。
しかし、大豆製品には、大豆イソフラボンと呼ばれる女性ホルモンに似た働きをする成分が含まれているため、脂肪をつきやすくしてしまう可能性があり、男性ホルモンダイエットの場合は、一時的に控えるようにします。
筋力トレーニングをする(主に下半身)
筋肉をつけることは、メリハリボディを作るためには欠かせません。そして、男性ホルモンを増やすためにも効果的です。
筋肉量を増やすためには、全身の筋肉の約70%を占めている下半身を中心に鍛えることが良いです。男性ホルモンダイエットでは、筋力トレーニングをする場合、下半身、上半身、お腹まわりの順番で行うことを勧めています。
ストレスを溜めない
男性ホルモンは、精神的なストレスとも関係しています。
ストレスを感じると、ストレスホルモン(副腎皮質ホルモン)と呼ばれるコルチゾールの分泌が増えます。すると男性ホルモン(テストステロン)が低下してしまいます。
ダイエット中はストレスを感じ溜めてしまう人もいるかと思いますが、ストレスを溜めない工夫が必要になります。
「ぽっちゃりママのダイエット奮闘記」で男性ホルモンダイエットに挑戦
2017年3月8日放送の「ぽっちゃりママのダイエット奮闘記」では、29歳女性が「お肉を食べても良いダイエット」として、2ヶ月の男性ホルモンダイエットに挑戦しました。
ダイエット前の体重・体脂肪率は、以下のとおりです。
- 身長…165cm
- 体重…87.8kg
- 体脂肪率…45.8%
- ウエスト…107.5㎝
目標は2ヶ月で-15キロです。テレビで紹介された食事・運動内容は以下のようになります。
ぽっちゃりママのダイエット奮闘記での食事内容
食事の基本ルールは、脂質・たんぱく質の多い食材を食べて、糖質の多い食材は控えるというものになります。
前述でご紹介したように、お肉のようなたんぱく質・脂質を多く含む食べ物は、男性ホルモンを増やし筋力アップ・代謝アップにつながるため、食べてOK。その他、食べても良いものは主に以下のようになります。
- 肉類
- 魚介類
- たまご
- チーズ
- 根菜類以外の野菜
そして、NGの食べ物は、糖質を含むものです。番組内では、以下の食材をNGにしています。
- 根菜類(じゃがいも・さつまいも・ニンジンなど)
- 小麦粉
- ごはん
- パン
- 麺類(うどん・そばなど)
- 白砂糖
- スイーツ(ケーキ・プリンなど)
- お酒(ビール・梅酒など)
食事内容の一部を紹介します。
【1日目夕食】
- 牛肉の塩コショウポン酢炒め七味がけ(肉130g)
- ほうれん草とたまごのすまし汁
【2日目朝食】
- 水菜と白菜のコンソメスープ
- 目玉焼き
【2日目昼食】
- 牛もも肉のステーキ
- えのきとタマネギのスープ
- ブロッコリー
ぽっちゃりママのダイエット奮闘記での運動
男性ホルモンダイエットで重要な運動は、脚のトレーニングと説明しています。前述でもご紹介した通り、下半身は全身の筋肉の約70%を占めているため、効率よく代謝アップにつながるためです。
ジムでのトレーニングは、45分間。そのうち20分は下半身、残りの時間は胸筋・背筋・腹筋のトレーニングになります。
また自宅でもトレーニングを行っています。
- スクワット(30回)
- つま先立ち(50回)
- 腕立て伏せ(30回)
- 腹筋(30回)
- 背筋(30回)
スクワットは、カエルスクワットを行っています。太ももの内側に効果的。やり方は、両足のかかとをつけて、つま先は外側に開きます。腰を落とした時は脚はしっかり開く、かかとは浮いてもK。止まらずに行います。
男性ホルモンダイエットで体重の変化は?
- 1日目…87.8キロ
- 7日目…85.6キロ
- 18日目…79.6キロ
- 37日目…77.7キロ
- 40~47日目…75キロ台(停滞期)
- 52日目…74.7キロ
- 58日目…72.8キロ(目標達成)
はじめの1週間は大きく痩せることはありませんでしたが、37日目には10キロの減量に成功。40日目あたりから思うように体重が減らない停滞期も入っています。58日目には、目標の-15キロを達成しています。
体重は減った!でもダイエット的には問題ありの理由
30日目にインフルエンザにかかってしまいました。そのため、1週間ほどトレーニングを一時休止しています。また、体調不良により食欲もなかったようです。
37日目の計測では体重は落ちていましたが、男性ホルモンダイエットとしては一歩後退と判断しています。それは、休んでいる間に代謝が落ちてしまっている可能性があるためです。
ダイエット=体重を落とすと考えてしまいがちですが、体重だけでなく代謝の状態も注意することがダイエットでは必要なことがわかります。
停滞期にはチートデイ
ダイエット中に多くの人が体験する停滞期。停滞期になると、カラダがエコモードになり代謝が低下してしまうためです。そこで1日だけ食べる量を増やすことで、代謝アップさせるものです。ダイエット中のストレス解消にも役立ちます。
今回のダイエットでは、42日目から75キロ台から変化がなく体重が落ちなくなっています。そこでチートデイを行っています。1食でステーキ、上ハラミ、ローストビーフと3人前のお肉を食べています。
チートデイでたくさん食べたことで48日目には一時的に体重は増えていますが、52日目には74キロ台になっています。
まとめ
ダイエットやメリハリボディのためには、筋肉をつけることが大事と言われていますが、筋肉量を低下させない、痩せやすい身体を作るためには、男性ホルモンに注目することも大切になります。
そのためには、食事や下半身を中心にした筋力トレーニングが効果的になります。参考にしてみてくださいね。