ウコンと聞くと、二日酔い対策に飲むウコンドリンクを思い浮かべる人も多いと思います。
そのウコンには、美肌効果やダイエット効果が期待できる成分が含まれていることを知っていますか?
ウコンには、ビタミン・ミネラル・食物繊維が多く含まれている、栄養価の高い食べ物です。
また注目したいのが、クルクミンというポリフェノールの一種が含まれていることです。
様々な成分が含まれているため、食事に取り入れたい食材ですが注意する点があります。
それは、摂取量です。
摂取量を間違えてしまうと、副作用のリスクがあります。
そこで今回は、意外と知られていないウコンのダイエットや美肌効果と、摂取する時の注意点についてご紹介します。
ウコンとは?
ウコンは、世界的に約50種類あると言われています。悪酔いや二日酔い対策に飲んでいるものや、カレーのスパイスに使われているウコンは、秋ウコン(ターメリック)と呼ばれているものです。
この他にも、春ウコン(キョウオウ)・紫ウコン(ガジュツ)・黒ウコンなどがあります。
ウコン(ターメリック)の栄養素
ウコン100gあたりの栄養素
一般的に利用されている秋ウコン(ターメリック)の栄養素をご紹介します。
ウコン100gあたりの主な栄養素 | |
---|---|
エネルギー | 312kcal |
たんぱく質 | 9.68g |
脂質 | 3.25g |
糖質 | 3.2g |
食物繊維 | 22.7g |
ナトリウム | 27mg |
カリウム | 2080mg |
カルシウム | 168mg |
マグネシウム | 208mg |
リン | 299mg |
鉄 | 55mg |
亜鉛 | 4.5mg |
ビタミンE | 4.43mg |
ビタミンK | 13.4μg |
ビタミンB1 | 0.058mg |
ビタミンB2 | 0.15mg |
ナイアシン | 1.35mg |
ビタミンB6 | 0.107mg |
葉酸 | 20μg |
ビタミンC | 0.7mg |
参照:アメリカ合衆国栄養データベース
ウコンには、多くのビタミンやミネラル、食物繊維が含まれています。また、ウコンに含まれている成分で注目したいのがクルクミンや精油成分です。
クルクミンとは?
クルクミンは、ポリフェノールの一種です。ウコンの中でも、秋ウコンに、多く含まれていると言われています。
クルクミンは、肝臓の解毒作用や胆汁の分泌を促す働きを持っています。これらの働きによって、肝臓の機能を高めると考えられています。二日酔い対策に、ウコンドリンクを飲むのは、このためです。
ウコンの美容効果
ミネラルやクルクミンなどが含まれているウコンには、様々な効果が期待できます。
便秘改善
ウコンには、食物繊維が多く含まれています。食物繊維は、腸を刺激して、ぜん動運動を促してくれます。
また、胆汁は腸の消化を助けたり便の滑りをよくする働きがあります。そのため、胆汁の分泌が不足すると便秘につながります。
ウコンに含まれるクルクミンは胆汁の分泌を促す働きがあるため、胆汁不足を改善し、便秘解消にも働きかけてくれます。
冷えの改善
ウコンが持つ抗酸化作用によって、血流を改善します。そのため、冷え性の改善にもつながります。
ダイエット効果
ウコンによる様々な効果がダイエットにも効果的と考えられています。
脂肪分裂の抑制
幼少期で脂肪の数は決まる、と言われていましたが、最近では脂肪も細胞分裂をすることが分かっています。つまり脂肪細胞が増えることで太るということです。
ウコンに含まれるクルクミンは、脂肪細胞の分裂を抑制するため、太りにくくするサポートをしてくれます。
コレステロールの低下
胆汁の原料となるのがコレステロール。胆汁の分泌が促進されればコレステロールも使用されるため、コレステロールの低下に繋がり血流を良くしてくれます。
代謝促進
肝臓には、脂肪の分解・排出する働きをもっています。クルクミンにより肝臓の働きが強化されると、脂肪代謝も促進されダイエット効果が期待できます。
GLP-1分泌を促進
中央大学応用生物学部の津田孝範教授らの研究によると、ウコンに含まれているクルクミンが、GLP-1の分泌を促進させることがわかりました。
GLP-1とは、インスリンを分泌を促進し血糖値の上昇を抑制、つまり痩せやすくなると注目されているホルモンです。
美肌効果
老化の原因となる活性酸素。ポリフェノールの一種であるクルクミンには、抗酸化作用があるため肌のシワやしみの原因となる活性酸素を抑制ししてくれます。
また、クルクミンを1ヶ月間摂取することで、肌の水分量が増えることも分かっています。
この他にも、血流がよくなることで、代謝が促進され美肌効果が期待できます。
効果的な摂取方法
摂取量は2~3g
ウコンは様々な効果を持っているので、たくさん摂取したくなります。しかし、ウコンの摂り過ぎは逆効果。肝臓に負担をかけてしまうことになるので、1日の摂取量は2~3gにしましょう。
目的でウコンの種類を選ぶ
ウコンには様々な効果が期待できる食べ物ですが、ウコンの種類によって効果が違います。それぞれの特徴をご紹介します。
春ウコン(キョウオウ)
春ウコンは、精油成分やミネラルが多いことが特徴です。精油成分に至っては、100種類以上も含まれています。ただし、苦味が強いものなので、食用に利用するよりもサプリメントなどで摂取しましょう。
秋ウコン(ターメリック)
秋ウコンは、ウコンの中でもクルクミンが多く含まれています。クルクミンの効果を望むのであれば、秋ウコンを選びましょう。
紫ウコン(ガジュツ)
紫ウコンは、クルクミンが含まれていませんが、精油成分が多く含まれていることが特徴です。
黒ウコン(クラチャイダム)
『黒しょうが』とも呼ばれている黒ウコン。黒ウコンは、アルギニンと呼ばれる必須アミノ酸が多く含まれていることが特徴です。
アルギニンは、血管を拡張し血流量を増やしてくれます。そのため、肥満防止・美肌効果・精力増進・滋養強壮などの効果が期待できます。
ダイエットに良いウコンはどれ?
各種類によって、さまざまな特徴を持つウコン。その中でもダイエットに良いものはどれでしょうか?
ウコンの中でも有名な春ウコン・秋ウコン・紫ウコン・黒ウコン。これらにはそれぞれに特徴があり、またダイエット効果が期待できる成分が含まれています。そのため、どれが一番良いのかは選ぶことができません。
そこでお勧めしたいのが、サプリメントです。各ウコンを配合したサプリメントが販売されています。このようなサプリメントであれば、各種類の成分をまんべんなく摂取できます。
副作用
ウコンは、とても体に良いものですが、一部の人には避けたほうが良いものでもあります。ウコンの摂取に消え付けなくてはいけない人は、肝臓に障害を持っている人や妊娠中の人です。
肝臓に障害を持っている
肝臓に障害を持っている人は、ウコンの摂取に注意が必要です。長期の摂取により肝臓に負担をかけてしまいます。摂取前に、医師に相談しましょう。
妊娠中の方
妊娠中の人も、ウコンの摂取に注意が必要です。ウコンの精油成分には、子宮への刺激が与えるおそれがあります。
まとめ
ウコンにダイエット効果や美肌効果が期待できるのは意外に感じた人もいたのではないでしょうか。
ウコンは、スパイスとして利用したり、サプリメントを利用して摂取してみましょう。
ただし、肝臓に障害を持つ人や妊娠中の人はウコンの摂取には気を付けましょう。また健康な人も、1日の摂取量を守るようにしましょう。
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