えごま油には、必須脂肪酸であるα-リノレン酸が豊富に含まれていることで、話題になったオイルです。
では、えごまの葉には、どのような栄養が含まれているのでしょうか?
そこで今回は、えごまの葉の栄養や期待できる効果についてご紹介します。
えごまの葉の栄養は?
えごまの葉にはビタミン・ミネラルが豊富
えごまの葉には、ビタミンC・ビタミンE・βカロテン、そしてえごま油と同様にα-リノレン酸やロズマリン酸が含まれていると言われています。
えごまの葉の栄養価は、日本食品標準成分表2015年版(七訂)には記載されていません。
そこで、愛知県農業総合試験場研究報告第35号『エゴマの成分と加工利用時の成分変動』に記載されている数値をご紹介します。
えごまの葉100gあたりの栄養素 | |
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カリウム | 487mg |
カルシウム | 193mg |
鉄 | 2.4mg] |
マグネシウム | 92mg |
βカロテン | 13.7mg |
ビタミンE | 5.4mg |
ビタミンC | 119mg |
ポリフェノール | 413.5mg |
クロロフィル | 290.7mg |
※こちらの数値は、愛知県中山間地域に栽培されているえごまの成分を調査したものです。
βカロテン・ビタミンE・ビタミンCが多く含まれているだけでなく、カリウム・カルシウム・マグネシウム・鉄といったミネラルや、ポリフェノール・クロロフィルも含まれていることがわかります。
えごまと同じシソ科であるシソの葉(青じそ・大葉)の栄養成分をご紹介します。
シソの葉100gあたりの栄養素 | |
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エネルギー | 37kcal |
たんぱく質 | 3.9g |
脂質 | 0.1g |
糖質 | 0.2g |
食物繊維 (水溶性・不溶性) | 7.3g (0.8g・6.5g) |
ナトリウム | 1mg |
カリウム | 500mg |
カルシウム | 230mg |
マグネシウム | 70mg |
リン | 70mg |
鉄 | 1.7mg |
亜鉛 | 1.3mg |
銅 | 0.20mg |
マンガン | 2.01mg |
βカロテン | 11000μg |
ビタミンE | 3.9mg |
ビタミンK | 690μg |
ビタミンB1 | 0.13mg |
ビタミンB2 | 0.34mg |
ナイアシン | 1.0mg |
ビタミンB6 | 0.19mg |
葉酸 | 110μg |
パントテン酸 | 1.0mg |
ビオチン | 5.1μg |
ビタミンC | 26mg |
えごまの葉には抗酸化作用成分が多い
えごまの葉には、βカロテン・ビタミンE・ビタミンC・ポリフェノール・クロロフィルが多く含まれています。これらには、抗酸化作用がある成分です。
愛知県農業総合試験場研究報告第35号『エゴマの成分と加工利用時の成分変動』によると、えごまの葉の抗酸化活性は、大根・キャベツ・トマトと比較した場合、大根・キャベツの約200倍、トマトの約60倍ということがわかっています。
リコピンを多く含むトマトも抗酸化作用が強い食材として知られていますが、えごまの葉はこれを大きく上回る抗酸化作用が期待できるようです。
また、えごまの種子と比較しても、約2倍の数値になっています。種子の部分も抗酸化活性が高いのですが、えごまの葉がより高くなっています。
ロズマリン酸が豊富
ロズマリン酸は、ポリフェノールの一種で「ローズマリー酸」とも呼ばれて、シソ科のものに多く含まれている成分です。
ロズマリン酸は、炭水化物に含まれているでんぷんの分解を妨げる作用があるため、糖の吸収を抑制し血糖値上昇を抑制。そのため、ダイエット効果も期待できる成分です。
えごまの葉には、青じそ(大葉)の約5倍も含まれていると言われています。
えごまの葉の味・食べ方は?
えごまの葉は、同じシソ科でも青じそのような味とは異なります。えごまの葉に含まれているペリラケトンという成分が、独特のクセを生み、食べ慣れていない人には抵抗があるようです。
そのため、食べる場合は、生でそのまま食べるよりも、醤油漬け・塩漬けにしたり火を通した調理が良いようです。
えごまの葉を使った調理方法は、以下の記事でご紹介しています。参考にしてみてください。
まとめ
えごまの葉はビタミン・ミネラル・ロズマリン酸などのポリフェノール・クロロフィルが含まれています。
同じシソ科である青じそ(大葉)よりも多く含まれている成分があるので、特徴を理解した上で食事に取り入れてみてください。
ただし、その味は、食べ慣れていない人には抵抗があるかもしれません。はじめは食べ方を工夫してみてください。
えごまについては、以下の記事でもご紹介しています。