野菜の中でも栄養価が高い野菜、ほうれん草。
ほうれん草は、低カロリーでビタミン・ミネラル・食物繊維が多く含まれています。これらはすべてダイエット中には欠かせない栄養素です。
また、ほうれん草にダイエット効果があるとして注目されているのが、チラコイド。チラコイドには、食欲抑制によるダイエット効果が期待できると成分と言われています。
では、ほうれん草を食べることで、ダイエットができるのでしょうか?今回は、ほうれん草のカロリー・栄養とダイエット効果についてご紹介します。
ほうれん草1束でおよそ200g
ほうれん草のカロリー・栄養をご紹介する前に、ほうれん草の1束あたりの重量をご紹介します。
スーパーなどで販売されてるほうれん草は、1束(1袋)はおよそ200gとなります。
カロリー・栄養については100gあたりの含有量をご紹介しているので、100g=0.5束を目安にして読んでみてください。
ほうれん草のカロリー・栄養
ほうれん草は、低カロリーでビタミン・ミネラル・食物繊維が多く含まれています。
中でも、ビタミンA・E・K・C、葉酸、カリウム・マグネシウム・鉄・が多く含まれているのが特徴です。
ほうれん草のカロリー・栄養素について、栄養成分表を元に、詳しくご紹介します。
ほうれん草の栄養成分表
低カロリー
ほうれん草のカロリーは、100gあたり20kcal。とても低カロリーになっています。
食物繊維
ほうれん草の食物繊維は、100gあたり2.8g。その中で不溶性食物繊維は、2.1gになっています。
ビタミンA
ほうれん草には、βカロテンが4200μg(ビタミンA350μgに相当)と豊富に含まれています。ほうれん草100g食べることで、1日必要量の50%を摂取できることになります。
ビタミンE
ビタミンEは、脂溶性ビタミンで、抗酸化作用の働きを持つ栄養成分です。
ほうれん草には、2.1mg。1日に必要量のおよそ30%を摂取することができます。
ビタミンK
ビタミンKは脂溶性ビタミンで、血液凝固作用(出血を止める働き)や骨の形成に関わる栄養成分です。
ほうれん草100gで270μgなので、1日の必要摂取量を大きく上回ります。
ビタミンC
ビタミンCは、水溶性ビタミンで、コラーゲンの生成に関わる栄養素です。また抗酸化作用の働きもあります。
ほうれん草100gあたりで35mg。1日の必要量のおよそ30%に当たります。
ただし、季節により含有量に差があり、夏採り20mgと少なく、冬採りのものは60mg多くなっています。
葉酸
葉酸は、水溶性ビタミンで、代謝に関連知る働きをする他、妊娠期には重要な栄養素のひとつ。
葉酸は、ほうれん草から発見された栄養素であるため、名前の由来にも関係しています。
ほうれん草100gあたり210μg含まれて、1日に必要量の90%にあたります。
カリウム
カリウムは、血圧や筋肉の収縮に関係する栄養素。そして、ナトリウムと深い関係のある栄養素。
ナトリウムのとり過ぎると、むくみや高血圧になります。カリウムを摂取することでナトリウムを体外に排出してくれます。
ほうれん草には、100gあたり690mg含まれていて、1日の必要量のおよそ25%にあたります。
マグネシウム
マグネシウムは、体内の300種類もの酵素の働きを助ける役割を持ち、代謝に大きく関わる栄養素になります。
ほうれん草100gに69mg含まれていて、1日の必要量のおよそ25%にあたります。
鉄
貧血予防やエネルギー代謝に関わる鉄分。女性は不足しがちな鉄分。ほうれん草には、100gあたり2.0mg含まれています。
ほうれん草に期待できる効果
抗酸化作用・免疫力を高める
ビタミンA・E・Cには、共に抗酸化作用や免疫力を高める働きを持つビタミンです。
ほうれん草には、これらのビタミンが多く含まれているため、抗酸化作用が期待できる食べ物です。
美肌効果
ビタミンAは、皮膚の健康に関わる栄養素。
貧血予防
ほうれん草には貧血予防に必要な鉄分や葉酸が多く含まれています。
また、鉄分の吸収を高めるビタミンCも多く含まれていることも、貧血予防が期待できる理由です。
便秘改善
ほうれん草に多く含まれる不溶性食物繊維は、腸内で水分を吸収し、便のカサを増やす働きをします。そのため、腸を刺激し排便を促すことが期待できます。
むくみ・冷え改善
ビタミンEには、血流促進の働きがあります。また、カリウムは、むくみの原因であるナトリウムを体外に排出する働きがあるため、むくみ改善による冷えの改善をサポートしてくれます。
ほうれん草のチラコイドでダイエットサポート?
ほうれん草から抽出されたチラコイドという成分が、食欲抑制効果の可能性があるとしてダイエットサポート成分として注目されてます。
そのため、ほうれん草を食べることで、ダイエットできるのでは?と思われる人もいます。
しかし、ほうれん草をそのまま食べるだけでは、チラコイドは吸収されないようです。
ほうれん草にはビタミン・ミネラル・食物繊維が豊富な食べ物なので、ダイエット目的で栄養バランスを整えるためには、積極的に食べたい野菜です。
しかし、チラコイドによるダイエット効果は難しいようです。
そのため、普段の食事に気をつけながら、チラコイドを抽出したサプリメントを使用することをオススメします。
以下の動画は、肥満治療の専門医、佐藤佳子医師がチラロイドについてご紹介しています。
動画内では、日本で正式にチラコイドサプリメントの販売はされていないと説明されていますが、現在日本で一部のものだけ販売権が許されています。
こちらが、特許を持つアペシル社のチラコイドを使用し日本で販売されているものです。チラコイドだけでなく、1日に必要なビタミン、108種類の植物酵素が配合されています。
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ほうれん草を調理法で栄養価が変わる(下茹で・食べ合わせ)
ほうれん草は、栄養価の高い食べ物ですが、その栄養を摂取するためには、食べ方に注意が必要です。
シュウ酸は鉄・カルシウムの吸収を妨げる
ほうれん草のアクは、シュウ酸という成分になっています。シュウ酸は、鉄・カルシウムの吸収を妨げると言われています。
そのため、ほうれん草を食べる時は、アク抜きのために、下茹でをしましょう。
茹ですぎるとビタミンCが減ってしまう
アク抜きのために、下茹でをオススメしましたが、茹ですぎると、水溶性ビタミンであるビタミンCが流れ出てしまいます。
下茹では、葉先20秒、根元は30秒程度を目安にしましょう。
生で食べるならサラダほうれん草がオススメ
シュウ酸はえぐ味、苦味があるため、ほうれん草を生で食べると、美味しく食べられないという声があります。
その場合は、サラダ用ほうれん草がオススメです。サラダほうれん草は、品種改良によりシュウ酸が少なくなっています。
非ヘム鉄の摂取にはビタミンCと動物性たんぱく質
鉄には、ヘム鉄と非ヘム鉄があります。ヘツ鉄は、動物性食品(魚介類・肉類)。非ヘム鉄は植物性食品に含まれています。
非ヘム鉄は、ヘム鉄よりも吸収率が低く、ほうれん草は5%以下となっています。
ただし、他の栄養素との組み合わせで吸収率を高めることが可能です。それは、ビタミンCと動物性たんぱく質。
鉄を効率的に摂取したい場合は、栄養素の組み合わせも意識しましょう。
美肌効果を高めるなら油と一緒に
抗酸化作用を持つビタミンA・Eは脂溶性ビタミン。脂溶性ビタミンは油と一緒に摂取することで吸収率が高まります。
そのため、アンチエイジング効果・美肌効果のためには、油と一緒に食べると良いでしょう。
まとめ
ほうれん草は、ビタミン・ミネラル・食物繊維が多く含まれている野菜のひとつです。
栄養をバランスよく摂ることは、ダイエット・美容には必要なこと。そのため、ダイエット時には積極的に食べたほうが良い食材です。そして、目的に合わせ、調理法に工夫すると良いでしょう。
ほうれん草に含まれているチラコイドは、ほうれん草をそのまま食べても、吸収は難しいため、サプリメントを利用する必要があります。