MCTオイルとココナッツオイルの成分の違いは?

MCTオイルココナッツオイル違い

中鎖脂肪酸の働きで注目されたココナッツオイル。同じく中鎖脂肪酸を含むMCTオイル。

どちらも中鎖脂肪酸を含んでいますが、その成分には違いがあり、目的に合わせて使用する事が必要です。

そこで今回は、ココナッツオイルとMCTオイルの成分の違いについてご紹介します。

目次

中鎖脂肪酸の量が違う

まずは、脂肪酸の種類について触れたいと思います。

脂肪酸は、炭素分子が鎖状につながっています。この長さや二重結合の数によって、分類されます。

長さでは長鎖脂肪酸・中鎖脂肪酸・短鎖脂肪酸に分けられます。これらの脂肪酸を含む油は以下のようになります。

  • 長鎖脂肪酸(炭素数14〜22)…オリーブオイル、コーン油、こめ油、大豆油、ラード、えごま油、ココナッツオイル、パーム油など
  • 中鎖脂肪酸(炭素数8〜12)…ココナッツオイル、パーム油、牛乳、乳製品など
  • 短鎖脂肪酸(炭素数2〜6)…牛乳、バターなどの乳製品など

ココナッツオイルは、ココナッツの種子の内部にある胚乳から抽出された油脂のことを指します。

以上の通り、ココナッツオイルには、中鎖脂肪酸と長鎖脂肪酸が含まれています。その割合は、中鎖脂肪酸が約60%、長鎖脂肪酸が約40%となっています。

対してMCTオイルは、ココナッツやパームから中鎖脂肪酸を抽出したオイルなので、中鎖脂肪酸100%となっています。

中鎖脂肪酸の種類が違う

MCTオイルとココナッツオイル、共に中鎖脂肪酸が含まれていますが、その脂肪酸に違いがあります。

まずは、中鎖脂肪酸の種類について触れたいと思います。中鎖脂肪酸と呼ばれるものは、3種類あります。

  • カプリル酸(C8)
  • カプリン酸(C10)
  • ラウリン酸(C12)

カプリル酸(C8)・カプリン酸(C10)は、抗酸化作用を持ち、最近ではケトン体を短時間で生成・促進する働きがあるとして、ダイエット効果で注目されています。

ラウリン酸(C12)は母乳にも含まれていて、抗酸化作用、免疫力向上、腸内の善玉菌の活性化の効果が期待できる成分です。

ケトン体の生成にも働きますが、カプリル酸(C8)・カプリン酸(C10)に比べ生成は緩やかと言われています。

ココナッツオイルの多くはラウリン酸

ココナッツオイルには、カプリル酸(C8)・カプリン酸(C10)・ラウリン酸(C12)の3種類が含まれています。ただし、その80%近くがラウリン酸になります。

ココナッツオイル100gあたりの中鎖脂肪酸含有量と比率
カプリル酸(C8)7600mg13.5%
カプリン酸(C10)5600mg10%
ラウリン酸(C12)43000mg76.5%
出典:日本食品標準成分表2015年版(七訂)脂肪酸成分表編

MCTオイルはカプリル酸・カプリン酸

MCTオイルは、中鎖脂肪酸100%の油ですが、含まれている脂肪酸は、カプリル酸(C8)・カプリン酸(C10)の2種類です。

その割合は、カプリル酸(C8)が約60%、カプリン酸(C10)が約40%となっています。

違いで使い分ける!MCTオイルとココナッツオイルどちらが良い?

置き換えてダイエットなら両方OK!ただし量には注意!

長鎖脂肪酸には、体内に蓄積しやすい性質を持っています。

そのため、中鎖脂肪酸を多く含む油から、中鎖脂肪酸の多く含むココナッツオイルやMCTオイルに置き換えることでダイエット効果が期待できるでしょう。

ただし、摂取量には注が必要です。ココナッツオイルの約40%は長鎖脂肪酸です。過剰摂取は太る原因になってしまいます。

また、MCTオイルはココナッツオイルに比べ太りにくいオイルですが、過剰摂取はカロリー過多になり太る可能性があります。共に適度な量を守って使用しましょう。

ケトン体質で脂肪燃焼ならMCTオイル

糖質からエネルギーとなるブドウ糖が体内で枯渇すると、脂肪を分解して作られる第二のエネルギー、ケトン体。ケトン体質になることで、効率的に体脂肪燃焼が期待できるとされています。

ケトン体生成を促進するなら、カプリル酸(C8)・カプリン酸(C10)で構成されるMCTオイルがオススメです。

ココナッツオイルもケトン体生成を促進する効果は期待できますが、ラウリン酸(C12)が多いため効果は比較的緩やかなものとなります。

美容効果を期待するならココナッツオイル

美容効果を期待するなら、ココナッツオイルがオススメです。ココナツオイルのラウリン酸(C12)には、善玉菌を活性化し腸内環境を整える働きが期待できます。腸内環境が整えば、美肌効果も期待できます。

また、ココナッツオイルには、ビタミンEが含まれています。ビタミンEの抗酸化作用や保湿効果により、肌の調子を整えることが期待できます。

まとめ

MCTオイルとココナッツオイルは、共に中鎖脂肪酸を多く含んでいますが、含有量と脂肪酸に違いがあります。それぞれの脂肪酸の特徴を理解して、目的にあったものを選んでくださいね。

MCTオイルについてより詳しく知りたい人は以下の記事を読んでみてくだい。

MCTオイルにもっと詳しく確認する

その他のオイルについては、以下の記事を参考にしてください。

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