女性が気になってる体の部位のひとつが、お腹の脂肪。
一見太っているようには見えない人でも、脱いでみるとプヨプヨお腹、ポッコリお腹なんてことも少なくありません。特に薄着になる季節になると気になってしまいますよね。
お腹の脂肪については「痩せればいい」という単純なものではなく、他の部位に比べて脂肪を落としにくい、落ちにくいものです。
今回は、お腹の脂肪を落とすテクニックを紹介します。
お腹に脂肪がついてしまう原因
お腹の脂肪を落とすテクニックを紹介する前に、その原因について説明しましょう。
今あなたのお腹がポッコリ・プヨプヨお腹になってしまっている理由・原因はいくつか考えられます。
お腹は脂肪がつきやすい
まず知ってもらいたいのが、お腹は脂肪がつきやすいということです。
腹部には、内蔵が集中しています。それを守るためにお腹に脂肪がつきやすいものとなっています。
女性においては、卵巣や子宮があるため、男性に比べてよりお腹まわりに脂肪がつきやすくなっています。
また、脂肪がつきやすいだけでなく、落ちにくい部位でもあります。これは、人間の機能として仕方のないことです。
お腹周りの筋力低下
日常生活で意外と使われにくい部位の筋肉がお腹周りです。
お腹まわりには骨がないため、筋肉が使われないと衰えてしまいお腹がたるんでしまうのです。日常生活でお腹周りの筋肉を使う、筋力トレーニングを行うなど鍛える必要があります。
食事が偏っている
太ってしまう主な原因であるのが食事です。
- ご飯や麺類をたくさん食べる。
- 甘いお菓子がやめられない。
これは炭水化物や糖質・糖分の摂り過ぎで太る原因になります。特に吸収の早い糖質・糖分は脂肪がつきやすいと言われています。
また、カロリーが高いという理由で、脂質を過剰に避けている人がいますが、これも良いことではありません。
脂質はダイエットの悪者扱いをされがちですが、摂り方を間違えると痩せにくく、太りやすい原因にもなります。
心が満たされない・ストレスが溜まっている
痩せるため、お腹の脂肪を落とすためには、食事は大事ですが精神面も大事な点のひとつです。精神状態によって食欲や体内のホルモンに変化が起きます。
まず、ストレスを感じると、コルチゾールと呼ばれるホルモンが分泌されます。このコルチゾールは、脂肪を溜める働きをします。
また、コルチゾールが分泌されると、今度はレプチンと呼ばれる食欲抑制ホルモンの分泌量が減少します。つまり、食欲が増して脂肪を溜めやすい体質に変わってしまうのです。
落ち込みやすかったり、いつまでも嫌なことを忘れられずにいる性格の人は、知らないうちに太りやすいカラダになっているかもしれません。
睡眠不足
ストレスによって食欲抑制ホルモン「レプチン」の分泌量が減ると言いましたが、睡眠不足でもレプチンの分泌量が減ると言います。
そして、これだけでなく、食欲中枢を刺激するホルモン「グレリン」が増えます。また高脂肪の食べ物を欲する傾向があります。
睡眠時間を十分にとっていないと、太りやすい傾向になるんです。
姿勢が悪い
お腹周りの筋肉を使っていないと衰えて脂肪がつきやすくなると述べましたが、普段の姿勢が原因でお腹周りに脂肪がついてしまっているかもしれません。
普段から正しい姿勢でいる人は、それだけで筋肉を使っています。しかし、猫背になっている人は、筋肉は使われていません。猫背は確かに楽な姿勢なのですが、楽な分だけ筋肉は使われていないのです。
前かがみである猫背だけでなく、反り腰になっている人もお腹がポッコリとなってしまう原因です。
ポッコリお腹の他にお尻が垂れてしまう原因にもなります。壁に背中をつけてみてください。その時に腰のあたりに隙間ができていたら反り腰になっている可能性があります。
姿勢が悪いことは、脂肪がつきやすくなるだけでなく、内蔵が下垂しお腹がポッコリお腹になってしまいます。
便秘
女性は便秘に悩んでいる人も多いのですが、この便秘もポッコリお腹になっている原因です。便秘の原因は様々あります。
例えば、ダイエットをしていて少食になっている人。小食だと腸の運動量が少ないため腸の筋肉が低下します。
食べすぎはもちろんよくありませんが、極端に少食にしている人は、痩せるつもりでも便秘になってお腹がポッコリしていまっていることがあります。
夜更かしによる自律神経の乱れも、便秘の原因になります。自律神経と腸の働きは関係していて、交感神経と副交感神経のバランスが崩れることで便秘になってしまうのです。
この他にも、体の冷えや水分不足、食物繊維不足などで原因で便秘になっている人は、ポッコリお腹になっている可能性があります。
お腹をつまむと固い?柔らかい?脂肪には2種類
お腹に脂肪には、2種類あります。それは、内臓脂肪と皮下脂肪。
内臓脂肪
内臓脂肪は、内臓のまわりについている脂肪です。男性に多く見られます。内臓脂肪が多い肥満状態をを「リンゴ型肥満」とも呼ばれています。
お腹のお肉を摘めない・固い場合は、内臓脂肪がついている可能性があります。
内臓脂肪は、不規則な食事や運動不足が原因でつきやすいのですが、生活習慣の改善で落ちやすいという特徴があります。
皮下脂肪
内臓のまわりについている「内臓脂肪」に対し、皮膚の下についている脂肪は「皮下脂肪」。皮下脂肪は、体温保持や卵巣や子宮を守る目的もあるため、女性ホルモンの関係で女性に多く見られます。
皮下脂肪が多い肥満状態を「洋ナシ型肥満」とも呼ばれています。
お腹のお肉をつまめて柔らかい場合、皮下脂肪がついている可能性があります。お腹まわりだけでなく、お尻や太ももにつきやすく、脂肪が落ちにくい特徴があります。
エネルギーとして使用される順番は内臓脂肪→皮下脂肪。皮下脂肪を落とすためには、継続的に食事・運動を行う必要があります。
お腹の脂肪を落とす食事方法
お腹の脂肪を落とすために、もっとも重要なのが食事です。
運動やサプリメントを利用しても、”脂肪を溜めやすい食事”では効果が期待できません。
お腹の脂肪を落とす食事は基本は、たんぱく質・脂質・糖質・ビタミン・ミネラルの5大栄養素のバランスを意識したものです。
栄養バランスが整った食事は、代謝が高まり脂肪燃焼しやすい体質に近づきます。
炭水化物(糖質)を摂りすぎない
炭水化物(糖質)のとり過ぎが太る大きな原因になっているという考えが、現在は主流となっています。
炭水化物(糖質)はエネルギーになる大事な栄養素の一つですが、必要以上に摂取してしまうと余ったものが体脂肪として蓄積されてしまいます。
また、炭水化物(糖質)を摂取すると血糖値が上昇しますが、その時に分泌されるインスリンというホルモンが脂肪蓄積に大きく関係しています。
炭水化物(糖質)の食べ過ぎないように、また血糖値が急激に上がらないような炭水化物を選んだり、食べる順番・食べ合わせにも注意しましょう。
関連記事 糖質制限ダイエットの基本的な考え方と方法
たんぱく質をしっかり摂取する
肉・魚介類・大豆製品などに多く含まれているたんぱく質。
たんぱく質は、カラダの内臓・髪・皮膚・筋肉などあらゆる部位に必要な必須栄養素。
特に、お腹の脂肪を落とすために行う運動で筋肉をつけるためには、たんぱく質はとても重要。
最低でも体重(kg)×1.0、運動を定期的に行う場合は体重(kg)×1.5〜2.0を目安にしましょう。
例)体重50kgの場合1日に必要なたんぱく質量
- 運動をする週間がない場合:50(kg)×1.0=50g
- 運動を定期的に行っている場合:50(kg)×1.5〜2.0=75〜100g
良質な脂質も重要
お腹の脂肪を落としたいからアブラは避ける、というのは間違い。
脂質も重要な栄養素。大事なのは、良質な脂質を適度に摂取することです。
避ける必要のあるアブラは、お菓子・ファーストフード・加工食品などに使用されているトランス脂肪酸。
トランス脂肪酸は、カラダに脂肪を溜め込みやすく、肥満や病気のリスクを高めると言われています。
良質な脂質は、肉・魚・大豆製品やナッツ類から摂取し、お菓子やファーストフードは控えるようにしましょう。
ビタミン・ミネラル・食物繊維
現在の食生活では、ビタミン・ミネラルが不足していると言われています。
ビタミン・ミネラルは、たんぱく質・脂質・糖質の消化・吸収をサポートする重要な栄養素。ビタミン・ミネラルが不足していると、必要な栄養も上手く利用されず脂肪を溜め込みやすくなってしまいます。
食物繊維は、腸内環境を整えるサポートをしてくれたり、血糖値の上昇を緩やかにしてくれる栄養素。
野菜・海藻はビタミン・ミネラル・食物繊維が豊富な食べ物。積極的に食べるようにしましょう。
栄養バランスの良い食事法
栄養をしっかり摂取することが重要なことはわかっても、何をどれだけ食べると良いのかわかりにくいと感じている人もいるかもしれません。
そのような人は以下の食事方法が参考になります。
詳しくはこちら▷ お肉をたくさん食べて15キロ減!?肉ダイエットの方法と効果は?
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お腹の脂肪を落とす効果的な運動
お腹周りを引き締める運動を紹介します。
腹筋
基本のやり方
【やり方】
- 仰向けに寝て、足は90度に曲げます。背骨はS字の状態を保った姿勢になります。(腰の下に空間ができている状態)
- 胸の前に手をクロスして、手のひらは肩に置きます。(負荷を上げたい場合は手を後頭部に)
- 息を吐きながら、肩甲骨が持ち上がるところまで上げます。(腰の空間は潰さない、腹筋に力が入っていることを確認)
- 吸いながら戻します。
- 30回繰り返します。
参考になる動画 1日30回でカラダが変わる!お腹を引き締める女性向け基本腹筋トレーニング
お腹の下の引き締めに効く腹筋
【やり方】
- 仰向けに寝て、手はカラダの横に。両足は90度に上げてクロスします。
- 息を吐きながら腹筋の力でお尻を持ち上げます。(足で反動をつけない)
- 息を吸いながら戻します。
- 30回繰り返します。
参考になる動画 1日30回でカラダが変わる!下腹を引き締める女性向け腹筋トレーニング
脇腹のお肉に効く腹筋(運動に慣れている人向け)
【やり方】
- 横向きになります。ヒジは肩の真下に、頭からまっすぐなところに足を置きます。上の足は後ろにしてクロスします。
- 頭の後ろに手をおいて、息を吐きながら上の肩と下の腰を近づけます。
- 息を吸いながら戻します。(カラダを安定させたまま行う)
- 逆側も行います。
- それぞれ30回繰り返します。
参考になる動画 1日30回でカラダが変わる!脇腹の肉をとる筋トレ
ドローイン
ドローインとは、お腹を意識的に凹ますことです。意識的にお腹を凹ますことで筋肉が形状記憶を行いウエストが細くなるというものです。
【やり方】
- 足を立てて、仰向けになります。
- 手のひらを上に向けて、腕全体を床につけるようにします。
- 息を吐きながら、おへそを背中に近づけるイメージでゆっくりお腹を凹ませます。(4秒)
- ゆっくりとお腹を戻します。
- 5回×2セット行います。
参考になる動画 お腹やせのコツ~ドローインのやり方~【コナミメソッドまとめ】
スクワット
お腹周りの脂肪を落としたいのにスクワット?と思われる人もいるかもしれませんが、脂肪を落とすために効率が良いのがスクワットです。
筋肉量が多いと基礎代謝が高まり脂肪を燃焼しやすい体質になることはよく知られていますよね。その筋肉が全体の70%集まっているのが下半身です。
そのため、太ももやお尻の筋肉を鍛えることはダイエットに効果的。また、スクワットはお腹まわりの筋肉も刺激するので、お腹の脂肪を落とすためにおすすめできる運動です。
【やり方】
- 足を開き、つま先は少し外側に向けます。
- お尻・お腹に少し力を入れて、お腹は少し凹ませましょう。胸は張り、目線はまっすぐ遠くを見るようにします。
- ヒザは少し曲げた状態にしましょう。
- お尻を後ろに引いて椅子に腰をかけるイメージで、息を吐きながら腰を落としていきます。ヒザの角度は90度を目安に。)
- 息を吸いながら元に戻します。この時ヒザは伸ばし切らないようにします。
- 10回×3セットを目安にしましょう。
参考になる動画 太ももやせのコツ①スクワットのやり方【コナミメソッドまとめ】
ジョギング・ウォーキング
ジョギングやウォーキングなど有酸素運動もお腹ヤセに効果的な運動です。
有酸素運動だけでもダイエットに効果的ですが、より効果を高める場合は、筋力トレーニングの後に行うのがオススメです。筋トレ後は、脂肪燃焼しやすい状態になっているためです。
ご紹介したスクワットや腹筋の後に、有酸素運動を取り入れてみましょう。
関連記事 スロージョギングでダイエット効果を上げる走り方と走行時間
外に出て運動するのが面倒という人は、自宅でできる有酸素運動もオススメ。
水平足踏みダイエットは、その場で足踏みを行う方法です。とっても単純な方法ですが効果的です。
参考になる動画 足踏みダイエット レベルアップ バージョン1
参考になる動画 足踏みダイエット レベルアップ バージョン2
お腹の脂肪に効果的なマッサージ
腸もみマッサージ
腸もみマッサージは、腸の動きを促進させるためのマッサージです。
腸の動きが鈍くなっていると、便秘や老廃物を溜め込んでしまう原因になります。そのため、腸もみマッサージを行うことで、便秘改善、代謝アップ、美肌効果などが期待できます。
【やり方】
- ウエストの両脇を指で揉みほぐします。上下に移動させながら10回行います。
- 小腸の位置(おへそから3センチ左横)から、右横にU字を描くように、両手の指先でマッサージします。3周行います。
- 大腸の位置(おへその右下)からおへその上を通って左下まで、両手の指先でマッサージします。3周行います。
- 両手の指先で、お腹全体を時計回りにマッサージします。
参考になる動画 もんで!押して!「腸もみマッサージ」でお腹スッキリ、くびれ宣言!
リンパマッサージ
リンパマッサージは、リンパの流れを良くし、余分な水分や老廃物を排出を促進するものです。余分な水分や老廃物を排出することでお腹まわりをすっきり、代謝アップにもつながります。
【やり方】
- 顔は正面を向いたままカラダを横にひねります。そして、脇腹をしぼるように、両手を交互に動かします。反対側も同じように行います。
- 両手をおへその下に置いて、お腹全体を円を描くように動かします。
- 両手でお腹全体を軽く叩きます。
参考になる動画 お腹のたるみを撃退する♡1分でできるリンパマッサージ
脇腹をつまむ
お腹の脂肪を指で1日15分つまむだけで、お腹まわりをすっきりさせる効果が期待できます。
整膚(セイフ)と呼ばれる中国の療法です。つまむことでリンパの流れや毛細血管の血流が良くなり、代謝がアップするというものです。
【やり方】
- 2本の指で2秒間軽くつまんで、ゆっくり戻す。これを繰り返します。
姿勢を正す
姿勢が悪いとお腹周りの筋肉が使われず、脂肪がつきやすくなると説明しました。ということは、正しい姿勢を知り、普段の生活から気をつければ良いんです。
では、正しい姿勢とはどのようなものを言うのでしょう?
以下の動画では、モデルの仁香さんが教えてくれる正しい姿勢のポイントです。
⇒モデル・仁香さんが教える!正しい姿勢のチェックの仕方-YouTube
いつも姿勢の悪い人はとても窮屈な気もするかもしれませんが、この正しい姿勢を確認し日常生活で気をつけるだけでも改善されます。
正しい姿勢になれば、お腹周りの筋肉も使われますし、その結果基礎代謝も上がります。
睡眠をしっかりとる
睡眠不足は、ホルモンに悪影響を与えてしまう原因になります。
睡眠不足によって、食欲増進ホルモン「グレリン」が増える、食欲抑制ホルモン「レプチン」が減るという研究報告があります。
また、睡眠不足によるストレスで、脂肪を溜め込みやすい体質に変わってしまう可能性もあります。
つまり、睡眠が不足している人は、食べ過ぎやお腹に脂肪を溜め込みやすい体質を招く可能性が高まります。
食事や運動だけでなく、睡眠にも注意しましょう。
関連記事 寝てる間に2キロ痩せる!?睡眠ダイエットのやり方!
ダイエット器具でお腹の脂肪をなくす
腹筋ローラー
腹筋ローラーは、腹筋の引き締めをはじめ、二の腕や背筋にも効果的。
使い方によって負荷を調整できますし、最近では運動初心者・女性向けの腹筋ローラーも販売されています。
やり方については、以下の動画が参考になります。
⇒【筋トレ】腹筋ローラーを使った腹筋トレーニング|YouTube
美容ローラー
美容ローラーは、エステティシャンの手技のように、もむ・つまむなどをしてくれるもの。また、EMSによってエクササイズ効果も期待できるものもあります。
参考 EMSとは?
EMSとは、Electrical Muscle Stimulationの略で、日本語では筋電気刺激という意味。
美容ローラーで人気なのが、ReFaの『リファフォーボディ(ReFa for BODY)』やRF Beauteの『トルネードRFローラー』があります。
出典:ReFa
⇒リファフォーボディ(ReFa for BODY)の詳細を確認する
出典:RF Beaute
まとめ
いかがでしたか?お腹に脂肪がついてしまっている原因は様々あり、あなたがどの理由で脂肪がついてしまっているのかを知ることがまずは大事です。そして、それに適した対策をしてください。
最初に述べたように、お腹の脂肪はつきやすく取れにくい部分です。いち早くお腹の脂肪を解消したい気持ちはわかりますが、運動や食事に気をつけて、焦らずゆっくり継続していくことに気をつけましょう。