たまごは、私達の食生活には欠かせない身近な食べ物です。そして、栄養価が高い食べ物だということは、よく知られています。
たまごにどれだけの栄養が含まれているかというと、たんぱく質・脂質・ビタミン・ミネラルがバランス良く含まれています。
これらは、欠かすことができない必須栄養素。たまご1つで、必須栄養素をバランス良く摂取することができるのです。
たまごは、ダイエットにはとても効果的で、キレイに痩せるためなら、積極的に食べたい食品のひとつです。
そこで今回は、たまごの特徴と効果・おいしく食べられるレシピをご紹介します。
たまごの栄養成分
たまごは、栄養価の高い食品です。では、どのような栄養が含まれているのかご紹介します。
たまご1個あたりの栄養素 (1個50g) |
|
---|---|
エネルギー | 75.5kcal |
たんぱく質 | 6.15g |
脂質 | 5.15g |
糖質 | 0.15g |
食物繊維 | 0g |
ナトリウム | 70mg |
カリウム | 65mg |
カルシウム | 25.5mg |
マグネシウム | 5.5mg |
リン | 90mg |
鉄 | 0.9mg |
亜鉛 | 0.65mg |
銅 | 0..04mg |
マンガン | 0.02mg |
ビタミンA | 70μg |
ビタミンD | 0.9μg |
ビタミンE | 0.5mg |
ビタミンK | 6.5μg |
ビタミンB1 | 0.03mg |
ビタミンB2 | 0.21mg |
ナイアシン | 0.05mg |
ビタミンB6 | 0.04mg |
ビタミンB12 | 0.45μg |
葉酸 | 21.5μg |
パントテン酸 | 7.25mg |
ビオチン | 12.7μg |
ビタミンC | 0mg |
表を見てわかる通り、たまご1個には、食物繊維とビタミンC以外のほとんどの栄養素が含まれています。たまごが最優良栄養食品であることがわかります。
たまごの特徴と効果
たまごは、最優良栄養食品なため数多くの効果が期待できます。
低糖質で低カロリー
栄養価の高いたまごですが、カロリーが高いと思っている人もいるのではないでしょうか?
しかし、糖質は1個あたりに0.15gでカロリーは75.5kcal。栄養価は高いのですが低糖質・低カロリーでダイエットに最適な食品です。
低GI値で腹持ちが良い
血糖値の上昇スピードを表すGI値。血糖値が急激に上昇すると過剰にインスリンが分泌されますが、このインスリンが必要以上に分泌されると脂肪として蓄える特徴を持っています。
つまり、血糖値の上昇が緩やかならインスリンの分泌を抑えることができて太りにくいという考えです。
たまごのGI値は30で低GI値。白米(GI値88)や食パン(GI値95)などの高GI値の食品と比べても、とても低く太りにくい食品と考えられています。
また、血糖値の上昇が緩やかな食品は、腹持ちが良い特徴があり、食べ過ぎ防止にもつながります。
関連記事 血糖値コントロールはダイエット成功の近道!知っておきたいポイント!
関連記事 腹持ちのいい食べ物がダイエットにも良い理由と簡単レシピ13選
良質なたんぱく質
ダイエット中に不足しがちなたんぱく質。たんぱく質が不足すると、筋肉の減少につながり痩せにくく太りやすくなる原因になってしまいます。
また、髪や肌などの代謝にも必要な栄養素なので、キレイに痩せるには欠かせません。
たまごには、1個あたり約6g含まれている高たんぱく質食品です。
また、たまごのたんぱく質には、体内では作ることができない9種類の必須アミノ酸(トリプトファン・リシン・メチオニン・トレオニン・フェニルアラニン・ロイシン・バリン・イソロイシン・ヒスチジン)がバランスよく含まれている良質なたんぱく質(アミノ酸スコア100)です。
関連記事 【必読】たんぱく質がダイエットに不可欠であるワケ!
良質な脂質
ダイエット中の人には、脂質が気になる人も多いかもしれません。しかし、脂質もダイエット中には大事な栄養素。脂質が不足すると肌の乾燥につながってしまいます。
たまごには、1個あたり約5gの脂質が含まれています。たまごの脂質には、飽和脂肪酸・一価不飽和脂肪酸(単価不飽和脂肪酸)・多価不飽和脂肪酸がバランスよく含まれています。
一価不飽和脂肪酸には、肥満の改善・予防効果が期待できるオレイン酸が多く含まれています。
また、必須脂肪酸である多価不飽和脂肪酸には、血行促進効果などが期待できるオメガ3脂肪酸(n-3系脂肪酸)が含まれています。
ダイエット効果
太ってしまった原因、または痩せにくく太りやすい原因は、いくつかの理由が考えられます。
- 摂取カロリーが多い
- 糖質の摂り過ぎ
- たんぱく質不足
- ビタミン・ミネラルが不足
- 筋肉量が少ない
- 基礎代謝が低い
たまごは、これまでにご紹介したように、
- 低カロリー
- 糖質が少ない
- たんぱく質が多い
- ビタミン・ミネラルが豊富
というように、ダイエットに欠かせない条件を満たしてくれる、優秀なダイエット食品です。
食欲抑制効果
たまごは、腹持ちが良いだけでなく、空腹を感じにくくすることがわかっています。
アメリカのルイジアナ州立大学の研究によると、被験者20名に「たまご2個を含めた朝食」と「たまごなしの朝食」をそれぞれ1週間続けてもらったところ、朝食にたまご2個を食べた日は、昼食の量が減っているという結果が出ています。
また食欲増進ホルモンであるグレシンが少なく、食欲を抑制するホルモンであるPYYの高かったということです。
関連記事 食欲が止まらない原因は栄養不足とホルモンが関係していた!
アンチエイジング
活性酸素は、老化の原因のひとつに挙げられますが、たまごには、活性酸素が原因で起こる酸化を抑制する抗酸化作用成分ビタミンEやカルチノイドが含まれています。
美肌効果
たまごには、美肌づくりに欠かせない成分が多く含まれています。
肌の新陳代謝促進が期待できるビタミンAやビオチン(ビタミンHまたはビタミンB7)、保湿成分であるレシチン、またコレステロールは、女性ホルモンの分泌には必要な成分です。
どの成分も美肌に役立つもので、たまごにはこれらの成分が含まれています。
髪の健康
頭皮を健康に保つことで、健康的な髪を作ることができます。肌の代謝を促進するビオチンは、頭皮の健康にも役立ちます。また良質なたんぱく質も健康な髪を作るために必要な栄養成分のひとつです。
精神的安定
たまごを食べることで、心にも影響を与えます。たまごには、ビタミンB6と必須アミノ酸のひとつトリプトファンが含まれています。
トリプトファンとビタミンB6は、神経伝達物質であるセロトニン生成の材料になります。セロトニンは、『幸せホルモン』とも呼ばれていて、興奮状態を抑制するなどの心の安定させる働きがあります。
オランダのLeiden Insitituteが行った調査では、たまご3つ分のトリプトファンを摂取した人は、そうでない人に比べてチャリティーへの関心を高めるという結果も出ています。
睡眠の質を上げる
『睡眠ホルモン』とも呼ばれるメラトニン。メラトニンは、夜になると多く分泌され、副交感神経を優位にして睡眠を促します。このメラトニンの分泌に必要なのがセロトニンです。
つまり、セロトニンが不足すると、メラトニンの分泌にも影響を与えるのです。睡眠は、ダイエットとも深い関係があり、質の低い睡眠は、ダイエット失敗を招く原因にもなります。
関連記事 寝てる間に2キロ痩せる!?睡眠ダイエットのやり方!
たまごのコレステロール
「たまごは1日1個まで」と聞いたことがある人もいるのではないでしょうか。これが理由で、たまごがダイエットや美容に良いことがわかっていても、気になって食べることに抵抗のある人もいるかもしれませんね。
たまごでコレステロールは上がらない
「たまごは1日1個まで」と言われる理由は、コレステロール。たまごには、コレステロールが多く含まれているため、たまごを2個、3個食べることで血中コレステロール値を上げ、病気に繋がると考えられていたためです。
しかし、最近の様々な研究では、健康な人は、食事からコレステロールを多く摂取しても血中コレステロール値に影響がないことがわかっています。その理由は以下のとおりです。
- コレステロールは、食事から20%、体内(主に皮膚と肝臓)で80%生成されている。
- 健康な人は、体内でコレステロール値を一定に保つことができる。
つまり、食事からコレステロールを多く摂取しても、体内で調整してくれるようになっています。
また、食事からのコレステロールと血中コレステロール値について十分な科学的根拠がないとして、厚生労働省の「日本人の食事摂取基準(2015年版)」では、摂取基準を撤廃しています。
コレステロールは、カラダの細胞膜やホルモンを作る大事な材料となります。健康なカラダづくりにも、たまごは積極的に食べたい食品です。
たまご効果をアップするコツ
たまごを食事に加えることで、栄養バランスの良い食事になります。気軽に加えるだけでも良いですが、さらに一工夫することで、様々な効果が期待できます。
ダイエットに効果的な食べ方
『ゆで卵ダイエット』と呼ばれるものがあり、食事や間食に腹持ちの良い固ゆで卵を加える方法です。栄養バランスが整うだけでなく、食欲抑制効果も期待できるので、1日に2~3個のたまごを加えてみましょう。
また、朝食にたまごを食べることで昼食の量が減るという研究結果もあります。朝食にたまごを加えてみるのも良いでしょう。
ビタミンCと食物繊維で栄養バランスUP!
栄養価の高いたまご、含まれていない栄養素はビタミンCと食物繊維。これらを含む食品と一緒に摂取すれば栄養バランスが整います。
ビタミンCと食物繊維を含む食べ物は、ピーマン・キャベツ・ブロッコリー・さやえんどう・キウイフルーツなどがあります。
関連記事 ブロッコリーのダイエット効果と食べ方!
関連記事 キウイは低カロリーで栄養価が高い!ダイエット&美肌効果アップの方法!
たまごを加えてエッグスムージー
美容やダイエットのためにグリーンスムージーを飲んでいる人もいると思います。
新鮮な野菜や果物を使ったスムージーは栄養価の高い飲み物ですが、これにたまごを加えて「エッグスムージー」にすれば、さらに栄養価の高くなります。卵を加えることでミルクシェイクのような味わいになると評判です。
関連記事 芸能人も愛飲!ダイエット効果を上げるグリーンスムージーのやり方
精神的安定や質の良い睡眠にはビタミンB6と一緒に
『幸せホルモン』のセロトニンや『睡眠ホルモン』のメラトニンを生成するためには、たまごに含まれる必須アミノ酸のトリプトファンだけでなく、ビタミンB6も必要となります。
ビタミンB6を多く含む食べ物は、まぐろ・かつお・さけ・さんまなどの魚類や鶏肉・豚肉・牛肉などの肉類に多く含まれています。
この他にも、豆類ならきな粉や納豆、ナッツ類のくるみ・落花生、果物ではバナナ・アボカドがあります。
精神的安定や睡眠は、ダイエットや美容にも関連しますので、意識的に摂取したい栄養素です。
まとめ
たまごには多くの栄養素が含まれている優良食品です。
普段たまごを食べていないという人は、食事にたまごを加えてみてください。それだけで食事の栄養バランスが整い、ダイエットや美容効果がアップします。
また、間食に卵を取り入れることで、必要な栄養を摂取しながらお腹も満足させることができます。普段の食生活にうまく取り入れてみてくださいね。
たまごをしっかり食べて、ダイエットする方法にMEC食があります。MEC食については、以下の記事でご紹介しています。
間違えたダイエットが理由で栄養不足になってしまう可能性があります。その結果、きれいに痩せられない、体調を壊すことにつながってしまいます。
以下の記事を参考に、キレイ痩せを実現させましょう。