ダイエットで必須なのが食事管理です。これまでの食事内容が必要な栄養が不足している、バランスが悪いなど問題点がある場合、改善が必要です。
しかし、これまでの食事を変えるのは大変ですよね。そこでオススメなのが大麦です。
大麦は、お米や小麦粉と同じく穀物の一つですが、食物繊維がとても多いことが特徴です。また、大麦に含まれている成分には、ダイエットに良い効果が期待できるものも含まれています。
白米を置き換えたりブレンドして食べることができるので、普段の食事を大きく変えることなく、食事管理のストレスも軽減が可能です。
そこで今回は、大麦のカロリー・栄養とダイエットに効果的な理由を詳しくご紹介します。
この記事では、大麦の中でも一般的に食べられている押し麦についてご紹介します。
もち麦については、以下の記事を参考にしてください。
大麦ダイエットとは?
大麦ダイエットとは、普段食べている白米を大麦に置き換えたりなど食品に大麦を加えるダイエット方法です。
大麦は、白米よりも食物繊維がとても多く含まれています。また、ダイエット効果が期待できるβグルカンが含まれています。
そのため、普段の食事では摂取できない栄養を摂取できると評判のダイエットです。
※大麦は、加工法により押し麦・胚芽押麦・丸麦などがあります。この記事では、大麦の中で最も一般的な押し麦をもとにご紹介します。
大麦のカロリー・栄養成分
大麦(押し麦)の栄養成分表
カロリー
大麦のカロリーは、100gあたり340kcal。白米(炊飯前)は100gあたり358kcalなので、同等のカロリー量となっています。
炭水化物(糖質・食物繊維)
炭水化物量は糖質+食物繊維になります。糖質と食物繊維の数値をそれぞれ見てみましょう。
大麦の糖質は、100gあたり68.2g。白米(炊飯前)は100gあたり77.1gなので、多少は少なくなっていますが、大きな差はありません。
食物繊維を見ると、大麦100gあたり9.6g。白米は100gあたり0.5g。つまり、大麦には白米の約20倍という圧倒的に多く含まれていることがわかります。
『日本人の食事摂取基準(2015年版)』では、1日に18g以上の摂取を推奨しています。大麦は100gでその50%以上を補うことが可能になります。
また、水溶性・不溶性食物繊維のバランスを見ると、水溶性食物繊維は6.0、不溶性食物繊維は3.6gなので、それぞれがしっかり含まれていることも特徴的です。
たんぱく質
大麦のたんぱく質は100gあたり6.2g。白米(炊飯前)は100gあたり6.1gで同等の含有量になります。
ミネラルがバランス良く含まれている
大麦にはミネラルがバランス良く含まれていることも特徴的です。
中でも、鉄・亜鉛が多く含まれています。『日本人の食事摂取基準(2015年版)』に照らし合わせて見ると、鉄は16%、亜鉛は15%を補うことが可能になります。
ビタミンは比較的少ない
大麦にはビタミンも含まれています。、中でもナイアシンが多く含まれていますが、全体を見ると比較的多くはありません。
β(ベータ)グルカン
食物繊維が多く含まれている大麦。その中で、β(ベータ)グルカンと呼ばれる水溶性食物繊維が含まれています。
βグルカンは、他の麦にも含まれていますが、その中でも大麦には多く含まれています。
大麦由来のβグルカンには、血糖値上昇を抑制、血中コレステロールの低減などの効果があると、世界的に認知されている成分です。
アラビノキシラン
大麦には、βグルカンだけでなく、アラビノキシランという水溶性食物繊維の一種が含まれています。
大麦にダイエット効果が期待できる理由
糖の吸収を抑え血糖値上昇を緩やかに
血糖値の急激な上昇は、「肥満ホルモン」と呼ばれるインスリンの過剰分泌につながり、脂肪を蓄えやすくすると言われています。
そのため、ダイエット中は血糖値コントロールに注意する必要があります。
βグルカンは、糖の吸収を遅らせる働きがあります。そのため、血糖値の上昇が緩やかになり、インスリンの分泌を抑制してくれます。
関連記事 血糖値コントロールはダイエット成功の近道!知っておきたいポイント!
セカンドミール効果
セカンドミール効果とは、はじめの食事が、次の食事の血糖値にも影響を与えるというもの。
これは、糖質の吸収を抑える大麦を朝食に食べた場合、昼食でも糖質の吸収を抑えてくれるということです。
食欲の抑制
満腹を感じる要因のひとつに、インクレチン(腸管ホルモン)があります。
βグルカンは、食欲抑制に関係するインクレチン(腸管ホルモン)を増進させることがわかっています。
また、βグルカンは食欲を増進させるホルモン・グレリンを抑える働きがあることもわかっています。
腸内環境を便秘改善
腸内環境が乱れている人は、そうでない人に比べ太りやすいと言われています。
最近では、腸内にデブ菌(ファーミキューテス類)と痩せ菌(バクテロイデーテス類)があり、デブ菌が多くなると太りやすくなるとも考えられています。
大麦由来のβグルカンやアラビノキシランは、腸内の善玉菌のエサとなり、増殖・活性化。その結果、腸内環境を整えてくれる働きがあります。また、腸の蠕動(ぜんどう)運動を刺激します。
βグルカンとアラビノキシランのダブル作用で、便秘改善や痩せ体質作りに役立ちます。
関連記事 腸内環境を整えてダイエット!誰でも痩せ体質になる方法!
大麦ダイエットの基本的な方法
朝食に食べる
オススメの大麦を食べるタイミングは朝食です。
朝食に大麦を食べることで、セカンドミール効果で昼食での糖の吸収抑制効果が期待できるためです。
ただし、昼食・夕食で食べてからとって、効果が得られないというわけではありません。昼食に食べれば夕食に、夕食に食べれば翌朝に、とセカンドミール効果は期待できます。
朝食を食べる習慣がない場合は、昼食や夕食に食べるなど、ご自身の生活スタイルにあわせて取り入れてみましょう。
βグルカンは1日3g以上
血糖値上昇の抑制や排便促進作用を期待する場合、1日に3g以上の摂取が良いと言われています。
大麦100gあたりに含まれるβグルカンは、3〜5g。そのため、1日100g食べることを目安にしましょう。
主食を大麦に置き換える
普段食べている白米を大麦に置き換える方法です。
大麦だけでは食べにくいという人は、白米とのブレンドにすると食べやすくなり、続けやすいです。
参考レシピ
簡単!ゆで大麦(押麦)ダイエットに☆ by すばママキッチン
プチプチ生活❤麦ごはん炊こう♪ by もりあん農園
スープやデザートに使用
1日に大麦100gを目安にした場合、主食として食べるだけでは難しい。そんな人は、スープやデザートに使用することで、無理なく摂取することができます。
大麦を使ったスープやデザートのレシピは、以下でご紹介します。
大麦ダイエットに使えるレシピ
大麦リゾット
クックパッドに投稿されているFujiレシピさんのレシピです。
白米60gに対して大麦20gを使用しています。きのこ類をたっぷり使って、食物繊維たっぷりです。
大麦入りで食物繊維たっぷりキノコリゾット by Fujiレシピ
クックパッドに投稿されている、おぐにゃんこさんのレシピです。
こちらのレシピは、白米を使用せず大麦のみのリゾットになります。
押し麦(大麦)100%本格リゾット☆基本 by おぐにゃんこ
大麦チャーハン
出典:クックパッド
クックパッドに投稿されている、RaLaKoさんのレシピです。
野菜たっぷりで栄養満点の大麦チャーハンです。
大麦入りパン
出典:クックパッド
クックパッドに投稿されている、すばママキッチンのレシピです。
ダイエット中に注意したい小麦粉。この小麦粉を大麦や米粉パンに置き換えたダイエット向きパンになっています。
関連記事 ダイエット中でもパンが食べたい☆太りにくい食べ方と種類!
納豆に大麦
出典:クックパッド
クックパッドに投稿されている、 だんどり亭さんのレシピです。
納豆との組み合わせは相性がよく、大麦レシピでも人気のひとつ。こちたのレシピでは、オクラや生姜を加えるなど、栄養価の高いものになっています。
関連記事 納豆のダイエット・美容効果をアップさせる方法
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大麦入りサラダ
出典:クックパッド
クックパッドに投稿されているカナダ・アルバータさんのレシピです。
ビタミン・ミネラル・食物繊維が豊富なアボカドや、たんぱく質たっぷりの鶏むね肉を使用したサラダ。一品だけで必要な栄養がしっかり摂取できますね。
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大麦入りスープ
出典:クックパッド
クックパッドに投稿されているブランディさんのレシピです。
野菜をたっぷり食べられてでカラダも温めてくれるスープは、ダイエット向き。クックパッドでも人気のレシピです。
関連記事 野菜スープのダイエット効果&レシピ10選
大麦グラノーラ
出典:クックパッド
クックパッドに投稿されているカナダ・アルバータさんのレシピです。朝食や間食に食べられる栄養たっぷりレシピです。
大麦のスイーツ
出典:クックパッド
クックパッドに投稿されている、ゆあなママさんのレシピです。
大麦を使ったクッキーで、つくれぽ200超えの人気レシピです。
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出典:クックパッド
クックパッドに投稿されている、たんぽぽママが投稿しているレシピです。こちらのレシピは、大麦粉を使用したケーキです。
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大麦にもグルテンは含まれている?
麦には、グルテンというたんぱく質の一種が含まれています。
このグルテンについては、消化異常による肌トラブルや食欲増進を招くとして、ダイエットや美容のためには避けた方が良いという見方があります。
グルテンは、大麦にも含まれています。ただし、少量で成分も小麦と異なります。厳密にグルテンフリーを行う場合は避けたほうが良いかもしれません。
関連記事 グルテンフリーダイエットで成功するたった4つのポイント!
大麦よりもち麦の方が良い?
もち麦とは、もち性の大麦です。もち麦を食事に取り入れた「もち麦ダイエット」がテレビで紹介され話題になりました。
もち麦は、大麦よりも食物繊維やミネラルが多いことが特徴。大麦よりもβグルカンが多く含まれています。
もち麦ダイエットについては、以下の記事でご紹介しています。
まとめ
大麦には、白米の約20倍の食物繊維が含まれています。また、水溶性と不溶性の食物繊維がバランス良く含まれています。
そして、大麦には、水溶性食物繊維の一種βグルカンやアラビノキシランが腸内環境を改善に役立つ成分が含まれています。
普段食べている白米を大麦に置き換えたり、ブレンドすることで手軽に摂取することが可能です。興味のある人は、取り入れてみてくださいね。